この記事では、米国の高配当ETFの代表格である「SCHD」「VYM」「HDV」「SPYD」の4本を、2026年10月時点の最新データで比べます。連動する指数、銘柄の選び方、利回り、経費率、分配月、業種の偏り、値動き、新NISAでの扱いまでを1記事にまとめたので、「どれを買うか」「組み合わせるならどうするか」を考える材料にしてください。
この記事の結論
- 4本とも経費率は0.04〜0.08%と低コスト。違いは「銘柄の選び方」で、利回りは低い順にVYM(約2.3%)・SCHD(約3.0%)・HDV(約3.1%)・SPYD(約4.2%)
- SCHD・VYM・SPYDは年4回(3・6・9・12月)分配で、この3本を組み合わせても分配月はずらせない。HDVは2026年6月から毎月分配に変わった
- 新NISAの成長投資枠では、VYMとSPYDは除外条件に当たらない。SCHDは本体を国内で買えないが投資信託版なら対象。HDVは毎月分配への変更で新規買付の対象外
- 上位10銘柄の重なりはSCHDとHDVが5銘柄と大きく、SCHDとSPYDは1銘柄だけ。組み合わせるなら「分配月」ではなく「選び方と業種の違い」で考えるのが筋
4本の基本データ比較表(2026年10月時点)
まずは4本の基本データを並べます。ETF名をクリックすると、当ブログの個別記事に移動します。
| 項目 | SCHD | VYM | HDV | SPYD |
|---|---|---|---|---|
| 運用会社 | Charles Schwab | Vanguard | BlackRock(iShares) | State Street |
| 連動指数 | ダウ・ジョーンズ U.S. ディビデンド100指数 | FTSEハイディビデンド・イールド指数 | モーニングスター配当利回りフォーカス指数 | S&P500高配当指数 |
| 経費率 | 0.06% | 0.04% | 0.08% | 0.07% |
| 分配利回り(直近12か月) | 約2.95% | 約2.25% | 約3.09% | 約4.20% |
| 保有銘柄数 | 102銘柄 | 593銘柄 | 74銘柄 | 78銘柄 |
| 純資産 | 約1,186億ドル | 約831億ドル | 約163億ドル | 約76億ドル |
| 設定日 | 2011年10月20日 | 2006年11月10日 | 2011年3月29日 | 2015年10月21日 |
| 分配月 | 3・6・9・12月 | 3・6・9・12月 | 毎月(2026年6月から) | 3・6・9・12月 |
| 新NISA成長投資枠 | 本体は国内で買えない(投資信託版は対象) | 除外条件に当たらない | 新規買付は対象外 | 除外条件に当たらない |
※分配利回りは直近12か月の分配金÷2026年10月30日の終値(stockanalysis.com)。保有銘柄数はSCHDが2026年9月30日(チャールズ・シュワブ)、VYMが9月30日(バンガードのファクトシート)、HDV・SPYDが10月29日時点(運用会社の公表値)。純資産はSCHD・VYMが2026年10月30日(stockanalysis.com)、HDVが10月30日、SPYDが10月29日時点(運用会社の公表値)。新NISAの扱いは証券会社によって異なる場合があります。
コストの差は小さく、100万円分を1年持った場合でも、VYMの約400円からHDVの約800円までの違いです。4本の違いを生んでいるのは、コストではなく「どの銘柄をどう選ぶか」です。次の章でそこを詳しく見ていきます。
連動指数と銘柄の選び方の違い
4本はどれも指数に連動するインデックス型のETFです。つまり、中身の違いは「連動する指数のルール」の違いでほぼ決まります。
SCHD:財務の質と連続配当で選ぶ(ダウ・ジョーンズ U.S. ディビデンド100指数)
SCHDの指数は、REIT(不動産投資信託)を除く米国株のうち、10年以上連続で配当を出している企業に絞り込みます。そのうえで配当利回りの高い上位半分を候補にし、「配当利回り」「5年間の増配率」「ROE(自己資本利益率)」「キャッシュフローと借金の比率」の4つで点数をつけ、上位100銘柄を選びます。1銘柄の比率は最大4.5%、1つの業種は最大25%までに抑えられます。
「配当が多い」だけでなく「稼ぐ力があり、配当を払い続けられそうか」を見るのが特徴です。
VYM:予想配当利回りの高い株に幅広く投資(FTSEハイディビデンド・イールド指数)
VYMの指数は、米国の大型株・中型株の中から、REITを除いて今後12か月の予想配当利回りが高い銘柄を選びます。配当を出している企業のうち利回りの高い半分ほどをまとめて取り込むため、銘柄数は約600にのぼります。会社の規模(時価総額)が大きいほど比率が高くなる仕組みで、ブロードコムやJPモルガンといった大企業が上位に来ます。
4本の中では選ぶ条件がいちばんゆるく、「高配当株の市場全体」に近い中身です。そのぶん利回りは4本の中で最も低くなっています。
HDV:財務の健全性でふるいにかけてから利回りで選ぶ(モーニングスター配当利回りフォーカス指数)
HDVの指数は、REITを除く米国株から、モーニングスターが評価する競争力の強さや財務の健全性(倒産しにくさ)の基準を満たす企業に絞り、その中で配当利回りの高い約75銘柄を選びます。比率は会社が払う配当の総額が大きいほど高くなるため、エクソンモービルやシェブロンのような配当額の大きい企業に比率が集まりやすいのが特徴です。
SPYD:S&P500の利回り上位80銘柄に均等投資(S&P500高配当指数)
SPYDの指数は、S&P500に採用されている企業の中から配当利回りの高い80銘柄を選び、ほぼ同じ比率で組み入れます。財務の質や連続配当の条件はなく、ルールは「利回りが高いかどうか」だけです。
そのため利回りは4本の中で最も高くなりますが、株価が下がって利回りが上がった会社も入りやすくなります。均等投資なので1社への偏りが小さい点は、ほかの3本にない特徴です。
| ETF | 主な選び方 | 比率の決め方 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| SCHD | 10年以上の連続配当+財務・増配の4指標 | 時価総額ベース(1銘柄4.5%・1業種25%まで) | 質と増配重視 |
| VYM | 予想配当利回りの高い大型・中型株 | 時価総額が大きいほど多い | 幅広く分散 |
| HDV | 競争力・財務の健全性+利回り | 配当の総額が大きいほど多い | 健全性+利回り |
| SPYD | S&P500の利回り上位80銘柄 | 均等 | 利回り最優先 |
利回り・経費率・分配月の比較
| ETF | 直近12か月の分配金 | 分配利回り | 運用会社の公表利回り | 経費率 | 分配月 |
|---|---|---|---|---|---|
| SCHD | 約1.05ドル | 約2.95% | 30日SEC利回り3.36% | 0.06% | 3・6・9・12月 |
| VYM | 約3.68ドル | 約2.25% | - | 0.04% | 3・6・9・12月 |
| HDV | 約0.96ドル | 約3.09% | 30日SEC利回り3.51%(9月30日) | 0.08% | 毎月(2026年6月から) |
| SPYD | 約2.06ドル | 約4.20% | 30日SEC利回り4.35%(10月29日) | 0.07% | 3・6・9・12月 |
※分配利回りは2026年10月30日の終値で計算(stockanalysis.com)。SCHDのSEC利回りはチャールズ・シュワブの銘柄ページの表示値です。VYMの分配金は2025年12月〜2026年9月の4回の合計です。
利回りは選び方のルールどおりに並ぶ
利回りは、選び方のルールがそのまま表れています。「利回りだけ」で選ぶSPYDが約4.2%で最も高く、財務の条件を加えるHDVとSCHDが3%前後、幅広く取り込むVYMが約2.3%です。利回りの高さは、そのぶん何を条件から外しているかの裏返しだと考えると分かりやすいと思います。
分配月は「ずらせない」
高配当ETFを組み合わせて「分配月をずらす」という話をよく見かけますが、この4本では当てはまりません。SCHD・VYM・SPYDの分配月はどれも3・6・9・12月で、どう組み合わせても受け取る月は同じです。2026年の権利落ち日も、SCHDが3月25日・6月24日・9月23日、VYMが3月20日・6月18日・9月18日、SPYDが3月23日・6月22日・9月21日と、同じ月に並んでいます。
HDVは2026年6月から毎月分配に変わったので、HDVを持てば毎月受け取れるようにはなります。ただし、後で説明するとおり新NISAでは新しく買えません。
なお、SCHDに投資する投資信託の「楽天・SCHD」は決算が2・5・8・11月なので、ETFのVYMやSPYDと組み合わせると受け取る月が分かれます(投資信託は決算のたびに必ず分配金が出るとは限りません)。
セクター構成と上位銘柄の違い
業種(セクター)の比較
| ETF | 比率の大きい業種(上位5つ) |
|---|---|
| SCHD | 生活必需品19.6%、ヘルスケア18.5%、エネルギー16.3%、情報技術12.5%、資本財11.8% |
| VYM | 金融20.4%、テクノロジー14.3%、資本財13.6%、ヘルスケア13.4%、エネルギー10.1% |
| HDV | 生活必需品26.7%、エネルギー25.2%、ヘルスケア13.5%、公益11.0%、一般消費財9.7% |
| SPYD | 不動産24.3%、生活必需品13.9%、金融13.6%、公益約11%、素材7.6% |
※SCHDは2026年10月28日(チャールズ・シュワブ)、VYMは2026年9月30日(バンガードのファクトシート。業種はICB分類のため、ほかの3本と分け方が少し異なります)、HDVとSPYDは2026年10月29日時点の運用会社の公表値です。
業種で見ると、4本の性格の違いがはっきりします。
- HDV:生活必需品とエネルギーで半分以上。原油価格の影響を受けやすい偏った中身です。情報技術は1%未満です。
- SPYD:不動産(REIT)が約4分の1。ほかの3本はREITを除外しているので、不動産を持てるのはSPYDだけです。金利が上がる局面の影響を受けやすい業種です。
- SCHD:1業種25%の上限があるため、上位の業種が20%前後に並び、偏りは比較的小さめです。テキサス・インスツルメンツやクアルコムなどの半導体株も入っています。
- VYM:金融が最も多く、テクノロジーも2番目。銀行株や大型ハイテク株が入る分、4本の中では最もS&P500に近い構成です。
上位10銘柄の比較
| 順位 | SCHD | VYM | HDV | SPYD |
|---|---|---|---|---|
| 1 | テキサス・インスツルメンツ(TXN)4.8% | ブロードコム(AVGO)6.93% | エクソンモービル(XOM)9.51% | アクセンチュア(ACN)2.27% |
| 2 | クアルコム(QCOM)4.3% | JPモルガン・チェース(JPM)3.75% | シェブロン(CVX)7.21% | ハスブロ(HAS)1.73% |
| 3 | シェブロン(CVX)4.3% | エクソンモービル(XOM)2.84% | アッヴィ(ABBV)6.77% | HP(HPQ)1.63% |
| 4 | コノコフィリップス(COP)4.3% | ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)2.71% | プロクター・アンド・ギャンブル(PG)5.43% | ファイザー(PFE)1.55% |
| 5 | プロクター・アンド・ギャンブル(PG)4.3% | アッヴィ(ABBV)1.96% | フィリップ・モリス(PM)5.11% | シェブロン(CVX)1.54% |
| 6 | コカ・コーラ(KO)4.1% | シスコシステムズ(CSCO)1.80% | ベライゾン(VZ)5.01% | メドトロニック(MDT)1.52% |
| 7 | ユナイテッドヘルス(UNH)4.1% | シェブロン(CVX)1.61% | ホーム・デポ(HD)4.65% | スタンレー・ブラック・アンド・デッカー(SWK)1.49% |
| 8 | アムジェン(AMGN)4.0% | キャタピラー(CAT)1.56% | コカ・コーラ(KO)4.27% | ベスト・バイ(BBY)1.48% |
| 9 | ホーム・デポ(HD)4.0% | メルク(MRK)1.52% | アルトリア(MO)3.86% | クラウン・キャッスル(CCI)1.47% |
| 10 | ペプシコ(PEP)3.8% | バンク・オブ・アメリカ(BAC)1.50% | ペプシコ(PEP)3.84% | EOGリソーシズ(EOG)1.45% |
| 上位10の合計 | 約41.5% | 約26.2% | 約55.7% | 約16% |
※SCHDは2026年10月28日、VYMは9月30日、HDVとSPYDは10月29日時点。出典は各運用会社(SCHDはチャールズ・シュワブの銘柄ページ)。
上位への集中度もかなり違います。HDVは上位10銘柄で全体の半分以上を占める一方、均等投資のSPYDは約16%にとどまります。
上位10銘柄の重なり
上の表で、2本以上に共通する銘柄を数えると次のとおりです。シェブロン(CVX)だけは4本すべての上位10に入っています。
| 組み合わせ | 上位10の重なり | 共通する銘柄 |
|---|---|---|
| SCHD × HDV | 5銘柄 | CVX、PG、KO、HD、PEP |
| VYM × HDV | 3銘柄 | XOM、CVX、ABBV |
| SCHD × VYM | 1銘柄 | CVX |
| SCHD × SPYD | 1銘柄 | CVX |
| VYM × SPYD | 1銘柄 | CVX |
| HDV × SPYD | 1銘柄 | CVX |
SCHDとHDVは、どちらも財務の健全さを条件にしているため、生活必需品やエネルギーの大型株が重なりやすくなっています。一方、利回りだけで選ぶSPYDは、ほかの3本とはほとんど重なりません。なお、ここで比べているのは上位10銘柄だけです。全保有銘柄で見ると、銘柄数の多いVYMはほかの3本の銘柄を多く含んでいる可能性がある点は覚えておいてください。
値動き・下落時の傾向の違い
過去の成績を、分配金を含めたトータルリターン(基準価額ベース、年率)で比べます。将来の成績を示すものではないので、あくまで「これまでどう動いてきたか」の参考として見てください。
| ETF | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) |
|---|---|---|---|
| SCHD | +23.36% | +15.44% | +9.48% |
| VYM | +12.7% | +17.7% | +11.6% |
| HDV | +17.86% | +16.06% | +12.10% |
| SPYD | +7.83% | +13.99% | +7.70% |
| (参考)S&P500 | +15.74% | +22.89% | +13.79% |
※いずれも2026年9月30日時点。HDVはiShares、SPYDはState Streetの公表値。SCHD・VYM・S&P500(配当込み)はチャールズ・シュワブのETFリサーチページの表示値です。
この期間に限ると、次のことが読み取れます。
- 3年・5年では、4本ともS&P500を下回っています。ハイテク株の比率が低い高配当ETFは、ハイテク株が引っぱる上昇相場では置いていかれやすいということです。
- 直近1年はSCHDとHDVがS&P500を上回りました。同じ高配当ETFでも、年によって成績の順位は大きく入れ替わります。
- 利回りが最も高いSPYDは、1年・5年ともに4本の中で最も低い成績でした。分配金が多いことと、分配金を含めた成績がよいことは別の話です。
下落した時期の動き
運用会社が公表している数字で確かめられた範囲では、次のような動きがありました。
- 2022年(S&P500が配当込みで約18%下落した年):HDVの年間リターンは+7.06%でした(iShares公表値)。エネルギー株の比率が高かったことが支えになったと考えられます。
- 2026年9月の1か月間:SPYDは−7.52%、HDVは−5.02%でした(それぞれState Street、iSharesの公表値)。高配当ETFでも、短い期間では大きく下がることがあります。
「高配当ETFは下落に強い」とよく言われますが、どの業種が売られた局面かによって結果は変わります。エネルギーの比率が高いHDVは原油価格、不動産の比率が高いSPYDは金利の影響を受けやすい、という業種の偏りを知っておくほうが役に立つと私は思います。
新NISAでは買える?
結論から言うと、4本の扱いはバラバラです。つみたて投資枠はどれも対象外で、成長投資枠での扱いは次のとおりです。
| ETF | 成長投資枠 | 理由 |
|---|---|---|
| SCHD | 本体は買えない(投資信託版は対象) | 国内の証券会社でSCHD本体の取り扱いが確認できない。楽天・SCHD、SBI・SCHDなどの投資信託版は成長投資枠の対象 |
| VYM | 除外条件に当たらない | 年4回分配で、デリバティブを使わない株式だけのETF |
| HDV | 新規買付は対象外 | 2026年6月から毎月分配に変わり「毎月分配型」に当たるようになった |
| SPYD | 除外条件に当たらない | 年4回分配で、デリバティブを使わない株式だけのETF |
新NISAの成長投資枠では、「毎月分配型」や「ヘッジ目的以外でデリバティブを使う商品」などが対象から外されています。VYMとSPYDはどちらにも当たらず、実際にSBI証券の成長投資枠で買われた米国ETFのランキングにも名前が出ています。ただし、成長投資枠の対象かどうかは証券会社が銘柄ごとに決めているので、購入前にお使いの証券会社の銘柄ページで確認してください。
HDVは、すでにNISA口座で持っている分を売る必要はなく、そのまま非課税で持ち続けられます。NISAでHDVと同じ指数に投資したい場合は、東証に上場している「iシェアーズ 米国高配当株 ETF(銘柄コード:2013)」という選択肢もあります。詳しくはHDVの個別記事で解説しています。
SCHDの投資信託版(楽天・SCHD、SBI・SCHDなど)のコストや分配月の違いは、SCHDの個別記事にまとめています。なお、NISAで持っても米国で差し引かれる10%の税金はかかり、NISAでは外国税額控除も使えません。
組み合わせるならどう考える?
先ほど書いたとおり、SCHD・VYM・SPYDは分配月が同じなので、「分配月をずらすために組み合わせる」意味はありません。組み合わせを考えるなら、銘柄の選び方・業種の違い・上位銘柄の重なりの少なさで考えるのが筋だと思います。
- SCHD(投資信託版)+SPYD:上位10銘柄の重なりはシェブロンの1銘柄だけ。SCHDの生活必需品・ヘルスケア・エネルギーと、SPYDの不動産・金融・公益で業種もかなり違います。「質と増配」と「利回り」という性格の違うルールを1つずつ持つ組み合わせです。
- VYM+SPYD:VYMの金融・テクノロジーに、SPYDの不動産・公益が加わります。どちらもETF本体を新NISAで持てる組み合わせですが、分配月は同じです。
- SCHD+HDVは重なりが大きい:上位10銘柄のうち5銘柄が共通で、業種も生活必需品・エネルギーが中心という点で似ています。両方持っても分散の効果は小さめです。
また、4本ともハイテク株の比率は低めです。S&P500や全米株のインデックスと組み合わせて、高配当ETFは「配当と業種の分散」の役割と割り切る考え方もあります。どの組み合わせが合うかは、分配金をどれだけ重視するか、NISA枠をどう使うかで変わるので、ご自身の目的に合わせて考えてください。
私の保有状況
この4本のうち、私が保有しているのはSPYDとHDVです。SCHDとVYMは保有していません(2026年10月時点)。
SPYDとHDVの保有状況や、これまでの売買の経緯は、それぞれの個別記事(SPYD、HDV)に書いています。
どんな人に向いている?
4本はどれも「これが正解」というものではなく、何を重視するかで合うものが変わります。タイプ別に整理すると、次のようになります。
| こんな人には | 候補になりやすいETF |
|---|---|
| 配当が年々増えていくことと値上がり益の両方を重視したい人 | SCHD(日本では投資信託版) |
| できるだけ多くの銘柄に分散し、コストも最小限にしたい人 | VYM |
| 新NISAで、今受け取る分配金の利回りを重視したい人 | SPYD |
| 特定口座で、ディフェンシブな業種からの分配金を毎月受け取りたい人 | HDV |
反対に、20〜30年かけて資産をできるだけ大きくしたい人には、4本とも向いていない可能性があります。3年・5年の成績を見ると、4本ともS&P500を下回っているからです。
まとめ
米国の高配当ETF「SCHD」「VYM」「HDV」「SPYD」の違いを、2026年10月時点の最新データで比べました。ポイントをもう一度まとめます。
- 経費率は4本とも0.04〜0.08%で差は小さい。違いは銘柄の選び方で、SCHDは「質と増配」、VYMは「幅広い分散」、HDVは「健全性+利回り」、SPYDは「利回り最優先」
- 利回りはSPYD(約4.2%)が最も高く、VYM(約2.3%)が最も低い。ただし3年・5年の成績は4本ともS&P500を下回っている
- SCHD・VYM・SPYDは3・6・9・12月の年4回分配で、組み合わせても分配月はずらせない。HDVは2026年6月から毎月分配
- 新NISAではVYMとSPYDは除外条件に当たらず、SCHDは投資信託版で対象。HDVは新規買付の対象外
分配金を毎月受け取りたい人は、オプション取引で利回りを上乗せするJEPIやQYLDの記事も参考にしてください(どちらも新NISAでは買えません)。
同じ「高配当ETF」でも、中身はかなり違います。利回りの数字だけで選ぶのではなく、どんなルールで銘柄が選ばれ、どの業種に偏っているかを確かめてから、ご自身の目的に合うものを選んでいただければと思います。
参考
- Charles Schwab ETFリサーチ(SCHD):https://www.schwab.wallst.com/Prospect/Research/etfs/portfolio.asp?symbol=schd
- Vanguard High Dividend Yield ETF ファクトシート(2026年9月30日時点):https://fund-docs.vanguard.com/F0923.pdf
- iShares Core High Dividend ETF(HDV):https://www.ishares.com/us/products/239563/ishares-high-dividend-etf
- State Street SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF(SPYD):https://www.ssga.com/us/en/intermediary/etfs/spdr-portfolio-sp-500-high-dividend-etf-spyd
- stockanalysis.com(SCHD・VYM・HDV・SPYDの株価・分配金):https://stockanalysis.com/etf/schd/
- ダイヤモンド・ザイ オンライン(SBI証券 成長投資枠の米国ETF買付ランキング):https://www.diamond.co.jp/zai/articles/-/576
※本記事のデータは2026年10月31日に調べた時点のものです(株価・分配利回りは2026年10月30日、保有銘柄・業種比率は9月30日〜10月29日、リターンは9月30日時点。出典:Charles Schwab、Vanguard、BlackRock(iShares)、State Street(SSGA)、stockanalysis.comほか)。新NISAでの取り扱いは各証券会社でご確認ください。投資の判断はご自身の責任で行ってください。
