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高配当ETF「VYM」のメリットとデメリット3選、新NISAには使える?【2026年最新】

資産運用

この記事では、米国の高配当ETF「VYM」について、2026年10月時点の最新データで特徴・配当・新NISAでの扱い・メリットとデメリットを解説します。

この記事の結論

  • VYMは、配当利回りが平均より高い米国株約600銘柄にまとめて投資できる高配当ETF。経費率は0.04%と非常に低い
  • 新NISAの成長投資枠で買える(分配は年4回で、デリバティブも使っていないため。つみたて投資枠は対象外)
  • 高配当株に幅広く分散しながら、配当と値上がり益をバランスよく狙いたい人向け
  • 1株は約165ドル(1ドル=150円で約2万5,000円)。利回りは約2.2%で、月1万円の分配金を得るには約304株(特定口座の場合)が目安
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VYMとは何か?

VYM(バンガード・米国高配当株式ETF、英語名:Vanguard High Dividend Yield ETF)は、世界最大級の資産運用会社バンガード(Vanguard)が2006年11月10日に設定したインデックス型のETF(上場投資信託)です。「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」に連動し、配当利回りの高い米国の大型株を中心に約600銘柄へ投資します。

純資産はETFの分だけで約789億ドル、米国の投資信託(ミューチュアルファンド)など他の種類を含むファンド全体では約958億ドル(2026年9月30日時点、バンガード公式)と、米国の高配当ETFの中でも大きな規模です。

VYMが提供する投資機会とは?

VYMは、配当収入と幅広い分散を両立したい投資家に向けたETFです。配当の多い銘柄を数十銘柄に絞り込むタイプの高配当ETFと違い、条件を満たした銘柄を時価総額の比率で約600銘柄も持つため、1つの企業の減配や業績悪化の影響を受けにくいのが特徴です。

銘柄の選び方をかんたんに言うと

バンガードの説明によると、連動する「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」は、おおむね次のような考え方で作られています。

  1. 米国の株式の中から、予想配当利回りが平均より高い銘柄を選ぶ
  2. REIT(不動産投資信託)は除く
  3. 選んだ銘柄を時価総額の比率で組み入れる(大きな企業ほど比率が高い)
  4. 年1回の銘柄の入れ替えでは、境目付近の銘柄が頻繁に出入りしないよう「バッファー(ゆとり幅)」を設けて売買を抑える

時価総額の比率で組み入れるため、利回りだけで選ぶETFより大型の優良企業の比率が高くなります。その分、利回りは高配当ETFとしては控えめですが、値動きは比較的安定しやすい仕組みです。

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新NISAには使えるのか?

結論から言うと、VYMは新NISAの成長投資枠で投資ができます(つみたて投資枠は対象外)。

新NISAの成長投資枠では「毎月分配型」や「ヘッジ目的以外でデリバティブを使う商品」が対象から外されます。VYMは分配が年4回(3・6・9・12月)で、株式を保有するだけのシンプルな運用(バンガードの説明では、指数の銘柄をすべて保有する完全法)なので、どちらにも当てはまりません。

新NISAで持てば、売却益や分配金にかかる国内の税金(20.315%)はかかりません。ただし、分配金に米国で差し引かれる10%の税金はNISAでもかかり、NISA口座では外国税額控除も使えない点は覚えておきましょう。取り扱いは証券会社によって異なる場合があるので、購入前に各社のページで確認してください。

なお、同じ高配当ETFでもHDVは2026年に毎月分配へ変わったため、新NISAの成長投資枠では新しく買えなくなりました。新NISAで米国の高配当ETFを持ちたい人にとって、年4回分配のVYMは選びやすい候補の一つです。

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では、一般枠(特定口座)でも買いなのか?

私は、VYMに投資するならまず新NISAの成長投資枠を使うのがよいと思います。VYMは分配金を受け取りながら長く持つタイプのETFなので、分配金に国内の税金がかからないNISAとの相性がよいからです。

特定口座で持つ場合は、分配金を受け取るたびに米国で10%、日本で20.315%の税金がかかります。とはいえ利回りは約2.2%なので、利回りが8%を超えるような毎月分配のETFと比べると、税金で目減りする分は小さめです。NISA枠を使い切った人が特定口座で買い増すのも、私はアリだと思います。特定口座で受け取った分配金は、確定申告で外国税額控除を受けると米国で引かれた10%の一部を取り戻せます。

ちなみに私は、VYMを現時点では保有していません。

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VYMの詳細情報(2026年10月時点)

VYMの基本情報

項目内容
銘柄コードVYM
運用会社Vanguard(バンガード)
連動する指数FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス
設定日2006年11月10日
株価164.82ドル(2026年10月29日終値)
純資産約789億ドル(ETFクラスのみ。ファンド全体は約958億ドル。2026年9月30日時点)
保有銘柄数593銘柄(2026年9月30日時点)
経費率0.04%
分配頻度年4回(3・6・9・12月)

※出典:バンガード公式(商品ページ・ファクトシート)。

VYMの配当利回り・権利落ち日

VYMの直近4回(1年分)の分配金は合計3.6755ドルで、配当利回りは約2.23%です(2026年10月29日の株価で計算)。その前の1年分(3.5176ドル)と比べると、分配金は約4.5%増えています。なお、バンガードが公表しているSECイールド(直近30日の実績をもとにした利回り)は2.35%です(2026年9月30日時点)。

権利落ち日支払日1株あたりの分配金
2026年9月18日2026年9月22日0.8869ドル
2026年6月18日2026年6月23日0.9795ドル
2026年3月20日2026年3月24日0.8617ドル
2025年12月19日2025年12月23日0.9474ドル

※分配金・支払日はバンガード公式、権利落ち日はstockanalysis.comで確認(現在の米国株の決済ルールでは、権利落ち日と権利確定日は同じ日になります)。米国株は権利落ち日の前営業日までに保有している必要があります。

1回あたりの分配金はおおむね0.86〜0.98ドルで、回によって増えたり減ったりします。たとえば2026年9月の分配金(0.8869ドル)は、6月(0.9795ドル)より少なくなっています。毎回必ず増えるわけではない点は理解しておきましょう。

VYMの経費率

VYMの経費率は0.04%です。100万円を1年間持っても、かかるコストは約400円です。バンガードのファクトシートでは、同じ種類(エクイティ・インカム)のETFの平均は0.47%とされており、それと比べてもかなり低い水準です。

VYMのトータルリターン

分配金を再投資した場合のトータルリターン(基準価額ベース、米ドル建て)は、2026年9月30日までで次のとおりです。過去の成績は将来の成績を約束するものではありません。

期間VYM参考:S&P500指数
1年12.72%15.74%
5年(年率)11.63%13.79%
10年(年率)11.28%15.33%

※出典:バンガード公式ファクトシート(VYM、VOO。2026年9月30日時点)。この期間は、ハイテク株の比率が高いS&P500指数がVYMを上回っています。

投資対象とポートフォリオ

VYMが投資する主な銘柄

VYMは593銘柄に分散しており、上位10銘柄の合計は資産全体の約26%です。1位のブロードコムだけが約7%と目立ちますが、2位以下は1〜4%程度に分かれています。

順位銘柄比率
1ブロードコム(AVGO)6.9%
2JPモルガン・チェース(JPM)3.8%
3エクソンモービル(XOM)2.8%
4ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)2.7%
5アッヴィ(ABBV)2.0%
6シスコシステムズ(CSCO)1.8%
7シェブロン(CVX)1.6%
8キャタピラー(CAT)1.6%
9メルク(MRK)1.5%
10バンク・オブ・アメリカ(BAC)1.5%

※2026年9月30日時点(バンガード公式ファクトシート)。上位10銘柄の合計は26.2%です。

VYMのセクター比率

セクター別では、金融が約20%と最も多く、テクノロジー(約14%)、資本財(約14%)、ヘルスケア(約13%)、エネルギー(約10%)、生活必需品(約9%)と続きます(2026年9月30日時点、バンガード公式ファクトシート。業種分類はICB)。特定の業種に偏りすぎず、幅広い業種に分かれているのがVYMの特徴です。

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VYMのメリット3選

  1. 約600銘柄に分散できる:高配当ETFの中でも保有銘柄が多く、1つの企業の減配や業績悪化の影響を受けにくい仕組みです。業種も金融・テクノロジー・資本財・ヘルスケアなどに幅広く分かれています。
  2. コストが非常に低い:経費率は0.04%で、比較した高配当ETF(SCHD 0.06%、SPYD 0.07%、HDV 0.08%)の中でも最も低い水準です。長く持つほど、このコストの低さが効いてきます。
  3. 新NISAの成長投資枠で買え、1株から少額で始められる:年4回分配でデリバティブも使わないため、成長投資枠の対象です。1株約165ドル(1ドル=150円で約2万5,000円)から買えます。直近1年の分配金も前年より約4.5%増えています。
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VYMのデメリット3選

  1. 利回りは高配当ETFとしては控えめ:利回りは約2.2%で、SPYD(約4.2%)やHDV(約3.1%)、SCHD(約3.0%)より低めです。時価総額の比率で組み入れるため、利回りがそれほど高くない大型株の比率も高くなります。
  2. 上昇相場ではS&P500に負けやすい:直近10年のトータルリターンは年率11.28%で、S&P500指数(年率15.33%)を下回りました。ハイテク株が相場を引っぱる局面では、置いていかれやすい点は理解しておきましょう。
  3. 分配金は回ごとにぶれ、為替の影響も受ける:分配金は1年で見ると増えていますが、回ごとには前回より減ることもあります。また米ドル建てなので、円高になると円で受け取る分配金や評価額が目減りする為替リスクがあります。
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VYMと似たETFとの違い

VYMとよく比べられる米国の高配当ETFと比べると、次のとおりです。同じ「高配当」でも、銘柄の数や選び方、分配の頻度によって、利回りやNISAでの扱いが変わります。

ETF投資対象銘柄数分配頻度利回り経費率新NISA
VYM配当利回りが平均より高い米国株(時価総額の比率)593年4回約2.2%0.04%成長投資枠〇
HDV収益力と配当の持続性で選んだ米国の高配当株(配当額に応じた比率)80毎月(2026年に変更)約3.1%0.08%×(毎月分配への変更で新規買付は対象外)
SPYDS&P500のうち配当利回りの高い銘柄(均等の比率)81年4回約4.2%0.07%成長投資枠〇
SCHD10年以上連続配当・財務の健全な米国株102年4回約3.0%0.06%本体は国内で買えない(投資信託版は〇)

※VYMの銘柄数・経費率はバンガード公式(2026年9月30日時点)、VYMの利回りはバンガード公式の分配金と株価から計算(2026年10月29日時点)。HDV・SPYD・SCHDの銘柄数・利回り・経費率・分配頻度はstockanalysis.com(2026年10月29日時点)。NISAの扱いは当ブログの各記事より。NISAの扱いは変わることがあるので、購入前に証券会社で確認してください。

一番の違いは「銘柄の数」と「利回りの高さ」のどちらを取るかです。VYMは約600銘柄と分散の広さが際立つ一方、利回りは約2.2%と控えめです。利回りを重視するなら、配当利回りの高い約80銘柄を均等の比率で持つSPYD(約4.2%)が候補になります。ただしSPYDは銘柄が少ない分、個々の銘柄や業種の値動きの影響を受けやすくなります。

配当が年々増えていくことを重視するならSCHDも比べたいところですが、SCHD本体は国内の証券会社で買えないため、日本では投資信託版を使うことになります。HDVは2026年に毎月分配へ変わり、新NISAでは新しく買えなくなりました。「新NISAで、米国の高配当ETF本体を、幅広く分散して持ちたい」なら、VYMは分かりやすい選択肢だと私は思います。

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VYMはどんな人に向いている?

向いている人

  • 高配当株に幅広く分散して、減配のリスクを小さくしたい人
  • 新NISAの成長投資枠で、低コストの米国高配当ETFを持ちたい人
  • 配当収入と値上がり益を、バランスよく受け取りたい人

向いていない人

  • 利回り4%以上など、今すぐ高い分配金がほしい人
  • 毎月分配金を受け取りたい人
  • ハイテク株の成長にしっかり乗って、資産を最大限増やしたい人
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まとめ

VYMを分配金で四半期に1株買うには何株必要?

VYMの株価は164.82ドル(2026年10月29日終値)、直近1年の分配金は合計3.6755ドルなので、1回(四半期)あたりの分配金は平均約0.919ドルです。特定口座で持つ場合、米国10%・国内20.315%の税金を引くと、1株あたりの手取りは1回あたり約0.659ドルになります。

164.82ドル ÷ 0.659ドル = 約250株。つまり、約250株あれば四半期ごとの分配金で1株ずつ買い増せる計算です(外国税額控除は考慮していません)。新NISAで持つ場合は国内の税金がかからず、1回あたりの手取りは約0.827ドルになるので、約200株が目安です。

月1万円の分配金を得るには何株必要?

1ドル=150円で計算すると、月1万円は約66.7ドル、1年で約800ドルです。VYMの分配は年4回なので、実際には四半期ごとに約3万円ずつ受け取るイメージになります。特定口座の場合、1株あたりの年間の手取りは約2.64ドル(3.6755ドル×税引き後)なので、800ドル ÷ 2.64ドル = 約304株、金額にして約5万ドル(約750万円)が目安になります。

新NISAで持つ場合は、1株あたりの年間の手取りが約3.31ドルになるので、約242株(約4万ドル、約600万円)が目安です。為替や分配金、株価の変動で必要な株数は変わるので、あくまで目安として考えてください。

最後に

米国の高配当ETF「VYM」の特徴や投資のメリット・デメリット、新NISAでの扱いなどを2026年10月時点の最新データで解説しました。

VYMは、新NISAの成長投資枠で買えて、経費率0.04%という低いコストで米国の高配当株約600銘柄に分散投資できるETFです。利回りは約2.2%と高配当ETFとしては控えめで、上昇相場ではS&P500に負けやすいといった弱点もあるので、ポートフォリオ全体のバランスを考えながら投資することが大切です。

何よりも、銘柄選びに悩まず、幅広い高配当株から配当を受け取りながら長く持ち続けたい人にとって、VYMは良い選択肢の一つになるのではないかと思います。

※本記事のデータは2026年10月29日時点のものです(純資産・保有銘柄・セクター比率・トータルリターン・SECイールドは2026年9月30日時点。出典:Vanguard、stockanalysis.comほか)。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

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