この記事では、東証に上場している日本の高配当ETF「1489」(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信、愛称:NF・日経高配当50 ETF)について、2026年10月時点の最新データで特徴・分配金・新NISAでの扱い・メリットとデメリットを解説します。
この記事の結論
- 1489は、日経平均の構成銘柄のうち予想配当利回りの高い原則50銘柄に投資できる日本の高配当ETF。純資産総額は約5,286億円と国内の高配当ETFの中でも大きな規模
- 新NISAの成長投資枠で買える(野村アセットマネジメントの商品ページと、東証のETF一覧で成長投資枠の対象と表示)
- 為替を気にせず、日本の大型高配当株から円で分配金を受け取りたい人向け。分配は年4回(1・4・7・10月決算)
- 1口は約3,500円から買える。直近1年の分配金は1口104円で、市場価格に対する利回りは約2.9%。年10万円の分配金を得るには、新NISAで約962口(約340万円)が目安
1489とは何か?
1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信)は、野村アセットマネジメントが2017年2月10日に設定し、2月13日に東京証券取引所へ上場したインデックス型のETF(上場投資信託)です。「日経平均高配当株50指数(トータルリターン)」に連動する成果を目指し、日経平均株価の構成銘柄のうち、予想配当利回りの高い原則50銘柄に投資します。
純資産総額は約5,285.6億円(2026年10月29日時点、NEXT FUNDS公式)。日本株の高配当ETFの中でも大きな規模で、売買単位は1口なので、1口あたり3,500円前後から少額で始められます。
1489が提供する投資機会とは?
1489は、日本を代表する225社の中から、配当利回りの高い企業だけを選んでまとめて持てるETFです。自分で高配当株を1銘柄ずつ選んで買うと、銘柄選びの手間や、1社ごとに数十万円の資金が必要になることがあります。1489なら1口を買うだけで、自動車・保険・海運・鉄鋼・医薬品などの高配当株50銘柄に分散できます。
銘柄の選び方をかんたんに言うと
野村アセットマネジメントの月次レポートによると、連動する「日経平均高配当株50指数」は、おおむね次のような考え方で作られています。
- 日経平均株価の構成銘柄(225社)から選ぶ
- その中で予想配当利回りの高い原則50銘柄を選ぶ
- 予想配当利回りと流動性(売買のしやすさ)を加味した比率で組み入れる
時価総額の大きさではなく配当利回りを重視して比率を決めるため、利回りの高い銘柄の比率が高くなります。指数全体の予想配当利回りは3.6%です(2026年9月30日時点、出所:日本経済新聞社。NEXT FUNDS月次レポートより)。
新NISAには使えるのか?
結論から言うと、1489は新NISAの成長投資枠で投資ができます。
根拠は2つあります。1つは、運用会社である野村アセットマネジメントのNEXT FUNDS公式ページに「NISA(成長投資枠)」のラベルが付いていること。もう1つは、東京証券取引所(JPX)のETF銘柄一覧(2026年10月30日更新)で、1489の「NISA対象銘柄」の欄に印が付いていることです。分配は年4回で毎月分配ではなく、株式に投資するシンプルなインデックス型なので、成長投資枠の対象から外れる条件にも当たりません。
新NISAで持てば、売却益や分配金にかかる20.315%の税金はかかりません。また、米国ETFと違って外国の税金(米国の源泉税10%)も差し引かれないので、分配金をまるごと受け取れます。ただし、取り扱いは販売会社(証券会社)によって異なる場合があると運用会社も注記しているので、購入前に利用している証券会社のページで確認してください。
では、一般枠(特定口座)でも買いなのか?
私は、1489に投資するならまず新NISAの成長投資枠を使うのがよいと思います。1489は分配金を受け取りながら長く持つタイプのETFなので、分配金に税金がかからないNISAとの相性がよいからです。
特定口座で持つ場合は、分配金を受け取るたびに20.315%の税金がかかります。ただ、日本のETFなので米国の源泉税はかからず、税金は国内の分だけで済みます。NISA枠を使い切った人が特定口座で買い増すのも、私はアリだと思います。
ちなみに私は、1489を現時点では保有していません。
1489の詳細情報(2026年10月時点)
1489の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄コード | 1489(東京証券取引所) |
| 正式名称 | NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント |
| 連動する指数 | 日経平均高配当株50指数(トータルリターン) |
| 設定日/上場日 | 2017年2月10日/2017年2月13日 |
| 市場価格 | 3,531円(2026年10月30日終値) |
| 基準価額 | 1口あたり約3,511円(100口あたり351,107円、2026年10月29日) |
| 純資産総額 | 約5,285.6億円(2026年10月29日) |
| 売買単位 | 1口 |
| 組入銘柄数 | 50銘柄(2026年9月30日) |
| 信託報酬 | 年0.308%(税込) |
| 分配 | 年4回(1・4・7・10月の各7日が決算日) |
※出典:NEXT FUNDS公式(商品ページ・月次レポート)。1489は2024年1月19日に1口を30口に分ける受益権の分割を行っており、それ以前の分配金などは分割後の口数に合わせて調整された値です。
1489の分配金利回り・決算日
1489の直近4回(1年分)の分配金は合計で1口あたり104円です。2026年10月30日の市場価格3,531円で割ると、分配金利回りは約2.9%になります(NEXT FUNDS公式が基準価額をもとに計算した分配金利回りは2.96%、2026年10月29日時点)。その前の1年分(89円)と比べると、分配金は約17%増えています。
| 決算日(権利確定日) | 1口あたりの分配金 | (参考)100口あたり |
|---|---|---|
| 2026年10月7日 | 49円 | 4,900円 |
| 2026年7月7日 | 9円 | 900円 |
| 2026年4月7日 | 38円 | 3,800円 |
| 2026年1月7日 | 8円 | 800円 |
| 2025年10月7日 | 39円 | 3,900円 |
| 2025年7月7日 | 6円 | 600円 |
| 2025年4月7日 | 40円 | 4,000円 |
| 2025年1月7日 | 4円 | 400円 |
※出典:NEXT FUNDS公式(分配金は課税前。公式ページは100口あたりで表示しているため、1口あたりに換算)。2026年10月の分配金の支払開始予定日は2026年11月13日です(NEXT FUNDS「ETFの収益分配のお知らせ」)。分配金を受け取るには、決算日(権利確定日)に受益者として記録されている必要があり、通常は決算日の2営業日前(権利付最終日)までに買っておく必要があります。
表を見ると分かるとおり、4月と10月の分配金が大きく、1月と7月は小さいのが1489の特徴です。日本企業の多くは3月決算で、配当の支払いが6月と12月ごろに集中するため、ETFの分配金もその後の決算に偏ります。「毎回同じくらいの金額を受け取れる」わけではない点は理解しておきましょう。
1489の信託報酬(経費率)
1489の信託報酬は年0.308%(税込)です。100万円を1年間持つと、信託報酬は約3,080円です。このほかに指数の商標使用料(年0.055%、税込)などがかかり、NEXT FUNDS公式が公表している総経費率は0.37%(集計期間2026年1月8日〜7月7日)です。0.04〜0.08%台の米国高配当ETFと比べると、コストはやや高めです。
投資対象とポートフォリオ
1489が投資する主な銘柄
1489は50銘柄に投資しており、上位10銘柄の合計は純資産の約36%です。1位の本田技研工業でも約5%で、特定の1社に大きく偏らない構成です。
| 順位 | 銘柄(コード) | 業種 | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 本田技研工業(7267) | 輸送用機器 | 4.8% |
| 2 | 川崎汽船(9107) | 海運業 | 4.3% |
| 3 | 野村ホールディングス(8604) | 証券、商品先物取引業 | 3.8% |
| 4 | 日本郵船(9101) | 海運業 | 3.5% |
| 5 | 第一ライフグループ(8750) | 保険業 | 3.5% |
| 6 | 日本製鉄(5401) | 鉄鋼 | 3.4% |
| 7 | 三井住友フィナンシャルグループ(8316) | 銀行業 | 3.2% |
| 8 | ソフトバンク(9434) | 情報・通信業 | 3.1% |
| 9 | MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725) | 保険業 | 3.1% |
| 10 | 武田薬品工業(4502) | 医薬品 | 3.1% |
※2026年9月30日時点(NEXT FUNDS月次レポート・組入銘柄一覧)。上位10銘柄の合計は35.8%、業種は東証33業種分類です。株式の組入比率は97.2%で、残りの一部はTOPIX先物(2.7%)で運用しています。
1489の業種構成
業種別では、輸送用機器(自動車など)が16.3%と最も多く、保険業(9.0%)、海運業(7.8%)、鉄鋼(7.3%)、医薬品(7.2%)と続きます(2026年9月30日時点、NEXT FUNDS月次レポート)。銀行・証券・保険などの金融株も上位に入っており、景気や金利、市況の影響を受けやすい業種の比率が高めです。
1489のメリット3選
- 新NISAの成長投資枠で買え、分配金をまるごと受け取れる:運用会社と東証の一覧で成長投資枠の対象と確認できます。日本のETFなので米国の源泉税がかからず、NISAなら分配金に税金が一切かかりません。
- 為替の影響を受けず、1口約3,500円から買える:円建てで日本株に投資するため、円高で分配金が目減りする心配がありません。売買単位が1口なので、少額から積み増しやすいのも魅力です。
- 規模が大きく、分配金も増えている:純資産総額は約5,286億円と大きく、売買もしやすい規模です。直近1年の分配金は1口104円で、前の1年(89円)より約17%増えました。
1489のデメリット3選
- 業種の偏りが大きい:輸送用機器・保険・海運・鉄鋼など、景気や市況に左右されやすい業種の比率が高めです。海運株のように利益の変動が大きい業種が上位にあるため、業績が悪化すると減配や値下がりにつながることがあります。
- 分配金が4月・10月に偏る:1月・7月の分配金は1口10円未満と小さく、受け取れる金額は時期によって大きく変わります。毎月や毎回同じくらいの収入を期待する人には向きません。
- コストは米国の高配当ETFより高め:信託報酬は年0.308%(税込)、総経費率は0.37%です。SPYD(0.07%)やSCHD(0.06%)などと比べると、長く持つほど差が出ます。
1489と似たETFとの違い
同じ日本の高配当ETFである2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)や、当ブログで解説している米国の高配当ETFと比べると、次のとおりです。
| ETF | 投資対象 | 分配 | 利回り | コスト | 為替 | 新NISA |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1489 | 日経平均のうち予想配当利回りの高い50銘柄 | 年4回(1・4・7・10月) | 約2.9% | 0.308% | なし(円建て) | 成長投資枠〇 |
| 2529 | 配当と自社株買いに積極的な70銘柄(金融株を除く) | 年4回(1・4・7・10月) | 約2.4% | 0.308% | なし(円建て) | 成長投資枠〇 |
| HDV | 米国の高配当株 | 毎月(2026年に変更) | 約3.1% | 0.08% | あり(米ドル) | ×(毎月分配への変更で新規買付は対象外) |
| SPYD | S&P500のうち配当利回りの高い銘柄 | 年4回 | 約4.2% | 0.07% | あり(米ドル) | 成長投資枠〇 |
| SCHD | 10年以上連続配当・財務の健全な米国株 | 年4回 | 約3.0% | 0.06% | あり(米ドル) | 本体は国内で買えない(投資信託版は〇) |
| JEPI | 米国大型株+オプション収入 | 毎月 | 約8% | 0.35% | あり(米ドル) | × |
※1489・2529の利回りは直近1年の分配金と2026年10月30日の市場価格から計算、コストは信託報酬(税込)。NISAの扱いはNEXT FUNDS公式とJPXのETF一覧(2026年10月30日更新)より。HDV・SPYD・SCHD・JEPIの利回り・経費率・NISAの扱いは当ブログの各記事(2026年10月時点)より。NISAの扱いは変わることがあるので、購入前に証券会社で確認してください。
米国の高配当ETFとの一番の違いは、為替の影響と外国の税金がないことです。米国ETFの分配金は米ドルで支払われ、米国で10%の税金が差し引かれます(NISAでも取り戻せません)。1489は円建てで、税金は国内の20.315%だけ、新NISAならゼロです。一方で、利回りやコストの低さではSPYDなどの米国ETFに分があり、投資先も日本の50社に限られます。
同じ日本の高配当ETFの2529と比べると、1489のほうが利回りは高く、純資産総額も大きい一方、銘柄数は50と少なく、上位の業種への集中度が高めです。「日本株で、なるべく利回りの高い銘柄に投資したい」なら1489、「配当だけでなく自社株買いも含めた株主還元に注目し、金融株を除いて分散したい」なら2529、というのが私の考える使い分けです。
1489はどんな人に向いている?
向いている人
- 為替を気にせず、日本の高配当株から円で分配金を受け取りたい人
- 新NISAの成長投資枠で、日本の高配当株にまとめて投資したい人
- 個別株を選ぶ手間をかけず、1口数千円から少しずつ買い増したい人
向いていない人
- 毎月、または毎回同じくらいの分配金を受け取りたい人
- 景気や市況に左右されやすい業種への偏りを避けたい人
- コストをできるだけ低く抑えたい人
まとめ
1489を分配金で1口買うには何口必要?
1489の市場価格は3,531円(2026年10月30日終値)、直近1年の分配金は合計104円です。分配金は4月・10月に偏るので、ここでは1年分の分配金で1口買う計算にします。
新NISAで持つ場合は税金がかからないので、3,531円 ÷ 104円 = 約34口。つまり、約34口あれば1年分の分配金で1口ずつ買い増せる計算です。特定口座の場合は20.315%の税金が引かれ、1口あたりの年間の手取りは約82.9円になるので、約43口が目安です。
年10万円の分配金を得るには何口必要?
新NISAの場合、10万円 ÷ 104円 = 約962口、金額にして約340万円が目安です。特定口座の場合は1口あたりの年間の手取りが約82.9円になるので、約1,207口(約426万円)が必要です。
なお、分配金は4月・10月に多く、1月・7月は少ないので、10万円を4回に均等に受け取れるわけではありません。分配金や市場価格は変動するので、必要な口数はあくまで目安として考えてください。
最後に
日本の高配当ETF「1489」(NEXT FUNDS 日経高配当50)の特徴や投資のメリット・デメリット、新NISAでの扱いなどを2026年10月時点の最新データで解説しました。
1489は、新NISAの成長投資枠で買えて、為替や米国の税金を気にせず、日本の高配当株50銘柄に1口約3,500円から分散投資できるETFです。業種の偏りや分配金の時期の偏り、米国ETFより高めのコストといった弱点もあるので、ポートフォリオ全体のバランスを考えながら投資することが大切です。
何よりも、円で受け取る配当収入を増やしたい人や、米国の高配当ETFと組み合わせて国や通貨を分散したい人にとって、1489は良い選択肢の一つになるのではないかと思います。
※本記事のデータは2026年10月30日時点のものです(市場価格は2026年10月30日終値、基準価額・純資産総額・分配金利回りは2026年10月29日、組入銘柄・業種構成は2026年9月30日時点。出典:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS公式、日本取引所グループ(JPX)ほか)。投資の判断はご自身の責任で行ってください。
