この記事では、NASDAQ100指数に連動する米国ETF「QQQ」について、2026年10月時点の最新データで特徴・配当・新NISAでの扱い・メリットとデメリットを解説します。
この記事の結論
- QQQは、ナスダックに上場する金融以外の大型株100社に投資するハイテク・成長株中心のETF。分配金は年4回だが、利回りは約0.4%と低め
- 新NISAの成長投資枠で買える(つみたて投資枠は対象外)
- 配当より値上がり益を狙いたい人、値動きの大きさを受け入れられる人向け
- 1株は約715ドル(1ドル=150円で約10万7,000円)。過去10年のトータルリターンは年率約20.9%(2026年10月28日まで)
QQQとは何か?
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)は、アメリカの資産運用会社インベスコ(Invesco)が1999年3月10日に設定したインデックス型のETF(上場投資信託)です。NASDAQ100指数に連動する投資成果を目指し、ナスダックに上場している時価総額の大きい非金融企業100社に投資します。純資産は約4,873億ドル(2026年10月29日時点)と、米国ETFの中でもトップクラスの規模です。
なお、QQQは2025年12月に大きな変更がありました。もともとは「ユニット・インベストメント・トラスト(UIT)」という古い仕組みのETFでしたが、2025年12月19日に投資家の承認を受け、2025年12月22日から一般的なETFと同じ「オープンエンド型」に移行しました。これに合わせて経費率が0.20%から0.18%に下がり、受け取った配当の再投資や貸株(株を貸し出して収入を得ること)もできるようになりました。連動する指数(NASDAQ100)は変わっていません。
QQQが提供する投資機会とは?
QQQは、エヌビディア、アップル、マイクロソフト、アマゾンといった大型ハイテク株を中心に、成長性の高い企業へまとめて投資したい投資家に向けたETFです。2026年10月時点では、テクノロジー(情報技術)が約59%を占め、通信サービス(約11%)、一般消費財(約11%)が続きます。銘柄は時価総額に応じた比率で組み入れられますが、1社に偏りすぎないよう上限を設けた「修正時価総額加重」という方式です。
NASDAQ100とS&P500の違いをかんたんに言うと
S&P500は、上場している市場にかかわらず米国の代表的な大企業約500社を幅広い業種から選んだ指数です。一方のNASDAQ100は、ナスダック市場の上場企業だけから選び、さらに銀行などの金融株を含みません。そのため、同じ米国大型株でもNASDAQ100はハイテク・成長株の比率が高く、上がる時も下がる時も値動きが大きくなりやすいのが特徴です。
新NISAには使えるのか?
結論から言うと、QQQは新NISAの成長投資枠で投資ができます(つみたて投資枠は対象外)。
新NISAの成長投資枠では「毎月分配型」や「ヘッジ目的以外でデリバティブを使う商品」が対象から外されますが、QQQは分配が年4回で、株式を保有するだけのシンプルな運用なので、これに当てはまりません。実際に、楽天証券のNISA成長投資枠の海外ETF買付金額ランキング(2026年6月集計)でも、QQQは3位に入っています。
ただし、NISAで持っていても米国で差し引かれる10%の税金はかかり、NISA口座では「外国税額控除」も使えません。QQQは分配金が少ないので影響は小さいですが、覚えておきましょう。取り扱いは証券会社によって異なる場合があるので、購入前に各社のページで確認してください。
つみたて投資枠で積み立てたいなら投資信託版も
QQQ本体は1株単位(約10万7,000円)での購入になります。少額から円で積み立てたい場合は、NASDAQ100に連動する国内の投資信託(eMAXIS NASDAQ100インデックス、ニッセイNASDAQ100インデックスファンド、SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンドなど)も選択肢です。ただし、NASDAQ100連動の投資信託の多くは成長投資枠のみが対象で、つみたて投資枠で買えるものは一部に限られます(iFreeNEXT NASDAQ100インデックスなど)。
では、一般枠(特定口座)でも買いなのか?
私は、QQQは特定口座でも「値上がり益を狙いたい人」には十分検討に値するETFだと思います。分配金が少ない分、毎年かかる税金も小さく、利益の多くは売却するまで課税されずに複利で増えていくからです。
ただし、非課税のメリットを考えると、まずは新NISAの成長投資枠を使い、枠を使い切ったあとに特定口座で買い増す、という順番の方が効率的だと思います。なお、特定口座で受け取った分配金は、確定申告で外国税額控除を受けると米国で引かれた10%の一部を取り戻せます。
一方で、毎月・毎四半期の配当収入(インカム)を重視したい方には向いていないと思います。その場合は、JEPQのようにNASDAQ100の銘柄に投資しつつ分配金を多く出すETFや、高配当ETFの方が目的に合っています。
ちなみに私は、QQQを楽天証券で1株保有しています。
QQQの詳細情報(2026年10月時点)
QQQの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄コード | QQQ |
| 運用会社 | Invesco(インベスコ) |
| 連動する指数 | NASDAQ100指数 |
| 設定日 | 1999年3月10日 |
| 株価 | 715.34ドル(2026年10月29日終値) |
| 純資産 | 約4,873億ドル(2026年10月29日時点) |
| 保有銘柄数 | 101銘柄(約100社。同じ会社の種類違いの株を含み、現金・先物を除く。2026年10月28日時点) |
| 経費率 | 0.18% |
| 分配頻度 | 年4回(3・6・9・12月) |
QQQの配当利回り・権利落ち日
QQQの直近4回(1年分)の分配金は合計約3.09ドルで、配当利回りは約0.43%です(2026年10月29日の株価で計算)。分配金は前年より約9%増えていますが、株価に対する利回りは低く、あくまで値上がり益が中心のETFです。
| 権利落ち日 | 支払日 | 1株あたりの分配金 |
|---|---|---|
| 2026年9月21日 | 2026年10月8日 | 0.75143ドル |
| 2026年6月22日 | 2026年7月10日 | 0.81349ドル |
| 2026年3月23日 | 2026年3月27日 | 0.73282ドル |
| 2025年12月22日 | 2025年12月31日 | 0.79408ドル |
※米国株は権利落ち日の前営業日までに保有している必要があります。出典:stockanalysis.com
QQQの経費率
QQQの経費率は0.18%です。2025年12月のオープンエンド型への移行で0.20%から引き下げられました。100万円を1年間持つと約1,800円のコストです。ただし、同じインベスコには同じNASDAQ100に連動するQQQM(経費率0.15%、1株約295ドル)もあり、長く持つことが前提ならQQQMの方がコストは低くなります。QQQは取引量が非常に多く、短期売買をする投資家に使われやすいETFです。
QQQのトータルリターン
分配金を再投資した場合のトータルリターン(米ドルベース)は、2026年10月28日までで次のとおりです。過去の成績は将来の成績を約束するものではありません。
| 期間 | QQQ | 参考:VOO(S&P500) |
|---|---|---|
| 1年 | 15.18% | 13.68% |
| 5年(年率) | 14.24% | 12.56% |
| 10年(年率) | 20.85% | 15.66% |
※出典:totalrealreturns.com(分配金再投資、2026年10月28日まで)
投資対象とポートフォリオ
QQQが投資する主な銘柄
QQQの上位10銘柄(アルファベットは2種類の株を別々に数えています)で、資産全体の約47%を占めます。半導体関連(エヌビディア、マイクロン、AMD)の比率が高いのが2026年の特徴です。
| 順位 | 銘柄 | 比率 |
|---|---|---|
| 1 | エヌビディア(NVDA) | 8.03% |
| 2 | アップル(AAPL) | 7.76% |
| 3 | マイクロソフト(MSFT) | 6.10% |
| 4 | マイクロン・テクノロジー(MU) | 4.74% |
| 5 | アマゾン・ドット・コム(AMZN) | 4.25% |
| 6 | アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) | 4.03% |
| 7 | テスラ(TSLA) | 3.28% |
| 8 | アルファベット クラスA(GOOGL) | 2.95% |
| 9 | メタ・プラットフォームズ(META) | 2.82% |
| 10 | アルファベット クラスC(GOOG) | 2.75% |
※2026年10月28日時点(Invesco公式)。11位以下には、スペースX(SPCX、2.66%)、ブロードコム(AVGO、2.59%)、ウォルマート(WMT、2.47%)などが続きます。
QQQのメリット3選
- 成長企業にまとめて投資できる:AIや半導体、クラウドなど、成長が期待される大型ハイテク企業に1本で分散投資できます。過去10年のトータルリターンは年率約20.9%と、S&P500(VOO、約15.7%)を上回ってきました(2026年10月28日まで)。
- 新NISAの成長投資枠で非課税にできる:年4回分配のシンプルな株式ETFなので、成長投資枠の対象です。値上がり益が中心のETFなので、売却益が非課税になるNISAとの相性が良いと思います。
- 規模が大きく、仕組みも改善された:純資産は約4,873億ドルと非常に大きく、売買しやすいETFです。2025年12月のオープンエンド型への移行で、経費率が0.18%に下がり、配当の再投資なども可能になりました。
QQQのデメリット3選
- 値動きが大きく、下落も深くなりやすい:ハイテク株が約6割を占めるため、相場が崩れた時の下げ幅はS&P500より大きくなりがちです。2000年前後のITバブル崩壊では、NASDAQ100が高値から大きく下落し、回復まで長い時間がかかりました。
- 一部の巨大企業への集中:上位10銘柄で資産の約47%を占めます。エヌビディアやアップルなど一部の企業の業績や株価の影響を強く受けます。
- 分配金が少なく、1株が高い:利回りは約0.43%で、配当収入を目的にするには向きません。また1株約715ドル(約10万7,000円)と高く、少額で買いたい場合はQQQMや投資信託の方が使いやすいです。米ドル建てなので、円高になると円での評価額が下がる為替リスクもあります。
QQQと似たETF・投資信託との違い
QQQと同じNASDAQ100に連動する商品や、よく比べられる米国株・全世界株ETFと比べると、次のとおりです。
| 商品 | 投資対象 | 経費率・信託報酬 | 利回り | 新NISA |
|---|---|---|---|---|
| QQQ | NASDAQ100 | 0.18% | 約0.43% | 成長投資枠〇 |
| QQQM | NASDAQ100 | 0.15% | 約0.45% | 成長投資枠〇 |
| VOO | S&P500 | 0.03% | 約1.05% | 成長投資枠〇 |
| VTI | 米国株式市場全体 | 0.03% | 約1.04% | 成長投資枠〇 |
| VT | 全世界の株式 | 0.06% | 約1.53% | 成長投資枠〇 |
| JEPQ | NASDAQ100中心+オプション | - | 毎月分配 | × |
| SBI NASDAQ100インデックス・ファンド(投資信託) | NASDAQ100 | 0.1958% | - | 証券会社で確認 |
| eMAXIS NASDAQ100インデックス(投資信託) | NASDAQ100 | 0.2035% | - | 証券会社で確認 |
| SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンド(投資信託) | QQQ(NASDAQ100) | 0.2388%以下 | - | 証券会社で確認 |
※ETFの数字は2026年10月29日時点(stockanalysis.com)。投資信託の信託報酬(税込、実質的な負担)は各運用会社の公式サイト・資料より(SBIアセットマネジメント、三菱UFJアセットマネジメント)。投資信託が新NISAのどの枠の対象かや、NISAでの扱いは変わることがあるので、購入前に証券会社で確認してください。
NASDAQ100に長く投資するなら、ETFではQQQよりコストの低いQQQM、円で少額から積み立てたいなら投資信託が候補になります。値動きを少しおだやかにしたいなら、より幅広く分散するVTIやVOO、世界全体に分散するVTと組み合わせるのも一つの方法です。
QQQはどんな人に向いている?
向いている人
- 10年以上の長期で、値上がり益による資産拡大を狙いたい人
- AIや半導体など、ハイテク企業の成長に期待している人
- 新NISAの成長投資枠で、売却益を非課税にしたい人
向いていない人
- 配当収入(インカム)を重視したい人
- 資産が一時的に大きく減ることに耐えられない人
- 特定の業種や企業に偏らず、幅広く分散したい人
まとめ
QQQは1株いくらから買える?
QQQの株価は715.34ドル(2026年10月29日終値)です。1ドル=150円で計算すると、1株あたり約10万7,000円が必要です(別途、為替手数料や売買手数料がかかる場合があります)。もっと少ない金額から始めたい場合は、1株約295ドル(約4万4,000円)のQQQMや、100円程度から買える投資信託を使う方法があります。
QQQを分配金で四半期に1株買うには何株必要?
直近1年の分配金は合計約3.09ドルなので、1回(四半期)あたりの分配金は平均約0.773ドルです。新NISAで持つ場合は米国の10%だけが引かれ、1株あたりの手取りは1回あたり約0.696ドルになります。
715.34ドル ÷ 0.696ドル = 約1,028株。つまり、約1,030株(約74万ドル、約1億1,000万円)あれば四半期ごとの分配金で1株買える計算です。新NISAの生涯投資枠(1,800万円)を大きく超えるので、QQQは分配金で買い増すETFではなく、値上がり益を狙って長く持つETFだと考えた方がよさそうです。分配金や株価、為替の変動で必要な株数は変わるので、あくまで目安として考えてください。
最後に
米国のETF「QQQ」の特徴や投資のメリット・デメリット、新NISAでの扱いなどを2026年10月時点の最新データで解説しました。
QQQは、新NISAの成長投資枠で買えて、AI・半導体をはじめとする大型ハイテク企業にまとめて投資できるETFです。2025年12月にはオープンエンド型に移行し、経費率も0.18%に下がりました。一方で、値動きの大きさや一部の企業への集中、分配金の少なさといった弱点もあります。
何よりも、ハイテク企業の成長にしっかり乗って長期で資産を増やしたい人にとって、良い選択肢の一つになるのではないかと思います。ただし、価格変動のリスクが高いことを理解したうえで、無理のない金額で投資することが大切です。
※本記事のデータは2026年10月29日時点のものです(上位銘柄は10月28日時点、トータルリターンは10月28日まで。出典:Invesco、stockanalysis.com、totalrealreturns.com、ダイヤモンド・ザイ・オンライン、SBIアセットマネジメント、三菱UFJアセットマネジメントほか)。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

